園長挨拶・12の徳目

園長挨拶

専修幼稚園は、人間形成の過程において最も大切な幼児期の教育をおこなうために、浄土宗専修寺を母体として設立されました。戦火によって焦土となった境内に誕生した小さな幼稚園。昭和26年4月のことでありました。以来75年、お檀家や近隣の方々のお力をいただき乍ら、専修幼稚園は幼な児のためのより良い環境をつくり、きめこまかい教育を行なうことに全力を注いでまいりました。

時代は移っても、幼児教育にかける思いは今も変わりません。目の前の「もの」や「こと」に意欲をもって立ち向かってゆける子、お友達はもちろん、すべての生きとし生けるものに思いやりをもって接することのできる子に育ってほしい・・・それが専修幼稚園の変わらぬ願いです。

園長 甘利直義 プロフィール

1952年東京都生まれ。24年間の小学校教員を経て、2003年専修幼稚園園長に就任。
2014年 一行山専修寺第28世住職を拝命。現在に至る。

園章の由来

今から2600年も前のこと・・・。インドのカピラ城のお妃マーヤさまは、長く子宝に恵まれませんでしたが、ある夜、白象が空から降りてきて体の中に入る夢を見、時を経ずして懐妊なさいました。翌年の4月8日に誕生したのが、ゴータマ・シッダルータ太子、お釈迦さまその方です。託胎たくたい-子を宿すということは、「大いなるいのち」が人間になる出発点です。

そしてそれは私たちのはからいを超えたもの、白い象はその因縁の不思議さを象徴しているのです。いま、子どもたちが親しみをもって「ぞうさんマーク」と呼んでいるこの園章は、創立当時、初代園長の加藤亮哉がいのちの願いを込めてデザインしたそのままです。

園長 甘利直義 プロフィール

1952年東京都生まれ。24年間の小学校教員を経て、2003年専修幼稚園園長に就任。
2014年 一行山専修寺第28世住職を拝命。現在に至る。

12の徳目

徳目とは

仏さまの大切な教えを四文字の漢字であらわしているものです。一年に12の徳目があり、専修幼稚園では毎月初めに、園長がその徳目に添ったお話をして、生きていくために大切な道しるべを、こども達にわかりやすく伝えていきます。

※以下の12の徳目の書は、専修幼稚園 創始者 加藤亮哉先生の直筆です。

4

合掌聞法がっしょうもんぽう

両手をあわせて仏さまの教えを聞こう

自分はたったひとり、そしてお友達にもたった一人の自分があります。 両手を合わせて仏様のお話を聞きましょう。

5月

持戒和合じかいわごう

きまりを守り、集団生活を楽しもう

約束を守ることは社会生活の第一歩であり、それをもとにして集団の秩序が保たれます。きまりを守ることが気持ちよいことであり、楽しいことにつながっていくことを、幼稚園生活の中で知っていきましょう。

6

生命尊重せいめいそんちょう

生きものを大切にしよう

自分には大切な命があります。おともだちにも、お庭のアリにもお花にも、すべてのものに、大切な命があるのです。そして実は、机にもいすにも、命があるのです。どの命もみんなで大切にしていきましょう。

7

布施奉仕ふせほうし

だれにでも親切にしよう

人に親切にしてもらうと嬉しいですね。その嬉しい気持ちを、今度は自分がまわりの誰かにふりむけましょう。親切とは、なにかをしてあげること、にっこり笑うこと、やさしい言葉をかけること、こまった時に助けてあげること・・いろいろありますよ。

8

自利利他じりりた

できることは進んでしよう

自分でできることは自分でしましょう。そして人のために何かができたらよいですね。人に言われてからするのでなく、自分でみつけられたら、それはとてもすばらしいことです。

9

報恩感謝ほうおんかんしゃ

社会や自然の恵みに感謝しよう

人はひとりで生きてはいかれません。食べるにも、着るにも、何かをするにも、自然の恵みや色々な人のお陰があってこそ出来るのです。空気のお陰、水のお陰、おひさまのお陰、誰かのお陰・・。感謝の心を忘れずにいましょうね。

10月

同事協力どうじきょうりょく

お互いに助け合おう

ひとりではできないことでも、ふたりならできる。ふたりでできないことでも、大勢ならできる。みんなで助け合い、力をあわせることで、思いもかけない大きなことができるのです。

11月

精進努力しょうじんどりょく

最後までやりとげよう

はじめからなんでもできる人はいません。大切なのは努力すること、し続けることです。簡単にあきらめないで。がんばりましょう。

12月

忍辱持久にんにくじきゅう

教えを知り、みんなで努め励もう

やりたいことをなんでもやっていたらどうなるでしょう・・。欲しいものをなんでも手にいれていたらどうなるでしょう・・。仏さまの我慢の教えを知って、少しでも近づける様に努力しましょう。

1月

和顔愛語わげんあいご

やさしい言葉で仲良く遊ぼう

笑顔はとても美しいものです。笑顔で過ごすと気持ちがよいです。やさしい言葉、きれいな言葉、あたたかい言葉をつかえる人になりたいですね。

2月

禅定静寂ぜんじょうせいじゃく

よく考え、落ちついた暮らしをしよう

あわてると、たいていは失敗します。自分の考えや行動が本当に正しいことか、よい心でいるか、強い心でいるか、じっくりよーく考えるのです。

3月

智慧希望ちえきぼう

希望をもち、楽しく暮らそう

いつも希望を胸の中にもち、人を信じ、人を助けながら歩んでいきましょう。どんな未来がひらかれていくか、楽しみですね。