専修幼稚園のめざす教育

幼稚園がこどもにとって安心して過ごせる場となり、成長していける場となるためには、人や物が作りだす環境が、明るく、正しく、あたたかいものでなければなりません。きめ細やかな人的物的環境の中での情緒の安定があってこそ、こども達は興味や関心の幅をひろげ、深めることができます。その上で、お友達と触れ合う楽しさや、自分を表現する喜びや、活動を展開する充実感や達成感を味わうことによって、さらに自分の生活を広げていこうとする意欲が育まれていくのです。

仏教をよりどころにした保育を行います。

  • 生命尊重の保育
  • 正しきをみて絶えず進む保育
  • よき社会人をつくる保育

各領域のねらいは、日々の生活の中で積み重ねる体験を通して次第に達成に向かうものであり、行事及び具体的な活動を通して総合的に指導していきます。

繰り返しにより基礎能力を高め、問題解決意欲の高いこどもを育成します

私たちが大切に育みたいこどもたちの姿

専修幼稚園の幼な児を育てる精神の基盤は仏教の教えにあります。命の大切さ、感謝の気持ち、自然への畏敬の念、最後までやりとげる気力、お友達を大切にする気持ち…その時々の小さな気づきと経験は、真綿のように真っ白な心に浸み込み、それはこどもの優しく且つたくましい心の根っことなっていきます。

座禅も専修幼稚園が大切にしていることのひとつです。毎日繰り返すことにより、習慣となって、背筋をまっすぐ伸ばし、目をしっかり閉じ、静の時間を保てるようになります。そしてこの経験の積み重ねは、いずれ自らの心の中をしっかりと感じ、自分の力で人生を歩んでいく土台となっていくのです。

専修幼稚園における体育活動の特徴的なものの中に、毎朝おこなう体育ローテーションがあります。本来ならば野山を駆け巡って自然に培われるべき身体機能の基盤を、都会のこども達にもなんとか身につけてほしい、という願いから行っております。とび箱、マット、平均台、鉄棒などを有機的に配列し、こどもが本来持っている動きたいという本能を満たし、からだを目覚めさせ、さらにからだの様々な機能をまんべんなく発達させることを意図するものです。

そしてもうひとつ忘れてならないのは、運動によって、こども達の気力を育てるということです。「明日こそ、上手に跳ぶんだ」「もっと高くのぼりたい!」目標に向かって挑戦意欲をかきたてる子ども達。努力したあと、目標に到達した喜びと自信は、次の努力へとつながります。その繰り返しが、たくましい心を培っていくのです。

幼稚園の集団生活の中で、こどもは他のこどもや家族以外の大人の存在に気づきはじめ、かかわりを求めるようになります。これが社会性の目覚めです。正しい人間関係、つまり社会生活に適応する基本的な姿勢は、この時期につくらないといけないのです。集団の場であるからこそ経験できるチャンスを生かして、毎日の生活の中でさまざまな出来事を取り上げ、他人の気持ちや秩序の大切さを考えます。

「シャベルがほしいからって、お友達のをとっちゃったらどう?」「先生がお話しているのに大きい声で話をしていたらどうなる?」生活には秩序があり、秩序を守ることが人も自分も気持ちがいいこと楽しいことにつながることを、ひとつずつ、身をもって経験・理解させていきます。主体性とは決して自己中心的なものではありません。みんなのためにある自分、みんなに支えられている自分。しっかり自分をコントロールできる自覚が育って、初めて主体的な行動がとれます。